室内空気測定 2 室内空気濃度(環境)測定について

明けましておめでとうございます(‘ω’)ノ

 

今年も陸洋コンサルタントをなにとぞなにとぞごひいきにおねがいします!

 

さて、今日は予告通り室内空気濃度(環境)測定について触れたいと思います。

 

 

室内空気濃度(環境)測定ってどーするの?

パッシブ法もしくはアクティブ法で採取した化学物質を分析します。

 

1,パッシブ法(拡散法)

一定時間吸着剤を室内に放置して捕集します。

パッシブ法は、拡散原理を利用してゆっくりと吸着させるので、
通常8~24時間の測定時間が必要で(※24時間以上が好ましい)、
その間の平均値を測定します。
通常の生活状態での室内の化学物質濃度が一日を通してどれくらいかを
調べる場合に適しています。

 

2,アクティブ法(吸引法)

定量ポンプなどを使用して強制的に空気を吸引して、
空気中の化学物質を測定対象物質に応じた吸着剤に捕集します。

アクティブ法は、吸引ポンプを使用するため、吸引量が明瞭で、
短時間の測定も可能なので、最大濃度を測定する場合や正確な
測定が必要なときに適した方法です。

 

どっちで測定したらいいの?

新築や増築、リノベーションなどの工事を伴っての測定では
意匠図の『特記仕様書』に記載されていますので確認してみましょう。

意匠図に記載がない様でしたら、測定したい化学物質の種類や建物の使用用途・予算で選んでください。
参考までに、パッシブ法・アクティブ法それぞれを比較してみました。

 

<比較表 アクティブ法 パッシブ法の違い>

  アクティブ法 パッシブ法
検出できる
化学物質
厚生労働省が定める13項目すべて可能 アセドアルデヒド・ホルムアルデヒド・トルエン・キシレン・パラジクロロベンゼン・スチレン・エチルベンゼン
目的 室内の最高濃度を把握する 室内の平均的な濃度を把握する
長所 採取場所への立入りできない時間がおおよそ2~3時間程度。VOC測定士の資格を有する専門者が行なうことが原則であることから、測定面からも信頼性が高い。 VOC測定士の資格を有する専門者でなくても測定が出来るために、測定費用が安価で済む                    特別な測定機器の設置が不要で、住宅内の複数個所の同時測定可能
短所 VOC測定士の資格を有するものが行実施、2階採取を実施する、吸引ポンプ等の測定機器が必要であること、以上3点の費用が掛かり測定費用が高額 採取場所への立入りできない時間が8~24時間長時間になる。採取できる化学物質の種類が限られている
建物の
使用用途
1室200㎡以上の室内 集合住宅(マンション等)

 

 

F☆☆☆☆使ってるから測定いらない?

現場監督の方から

「F☆☆☆☆(エフフォースター)の材料使っているから、測定結果は大丈夫だよね?」
尋ねられることがあります。

 

さてここで問題です。
F☆☆☆☆(エフフォースター)の材料使っている場合、シックハウス対策は万全でしょうか?

<ヒント>F☆☆☆☆(エフフォースター)とは?

 JIS工場で生産されるJIS製品に表示することが義務づけられているホルムアルデヒド等級の最上位規格を示すマーク。☆4つの場合、ホルムアルデヒドの発散(放散速度)が5μg/㎡h以下。建築基準法上は規制対象外で内装の仕上材料として使用面積に制限なしに使えます。

 

答えは『No!』です‼

 

Fというのがホルムアルデヒドの発散濃度を示した基準であり、安全性が高いほど☆が増え、
星が四つのF☆☆☆☆が最高等級とされています。が、

 

(1)放散量が比較的少ないが微量には放出している

  →密閉された空間の場合、放散されたホルムアルデヒドが空気中に蓄積し、
  その濃度が厚生労働省の指針値を超過する可能性アリ

 

(2)ホルムアルデヒドしか対象になっていない

   →あくまでもホルムアルデヒド等級なんです・・・(ノД`)。
  シックハウスの原因物質としては、厚生労働省から指針値が示されているものはほかの物質も
  ありますが、それらは対象ではないのです。
  ちなみに建築材料から発散することが多いといわれているもので、5物質(ホルムアルデヒド・
  トルエン・キシレン・エチルベンゼン・スチレン)が挙げられています。

  前回ブログ記事【じゃあどこに潜んでいそう?】などなどをLet’s参照 (-ω-)/

 

 

 

思いのほか長文になってしまいました・・・。
連載モノを書いているようになっていますが、強引にノリノリで進めます

 

さぁーて次回は室内空気測定 3 パッシブ法(拡散法)についてお話しします。

まずはお気軽にお問い合わせください